北野武の監督ばんざいの評価が低いのは納得。しかし僕は好き。
皆さんのレビュー見ても分かる通りこの作品はスコアを低くくても一概につまらない映画とは言えないです。
北野武のファンなら過度に歩み寄った見方をしてしまう作品だと思います。
ともすれば私もその一人でFilmarksでのスコアは低くつけますがとても面白い。
北野武の頭の中を覗くような映画です。
その頭の中は構想、表現が渾然一体となってカオスな作品として仕上がっている。
「監督」の思考の中を観るという一本の軸の軸の話の最後のに壊れてますね」という言葉を持ってくるセンスがサスガ。
この映画は宮崎駿「風立ちぬ」の関東大震災の中イメージを夢想する堀越二郎や、「腑抜けども」の和合清深、「はじまりのみち」の木下恵介の様な表現者の職業病の様な物である。想像と夢想の世界。
そして、皆さんが行っている通り映画としてはあまりにも実験的で映画として優れた作品ではない。
ここまで実験的でまとまりに欠けていると他にも意欲的な実験映画を撮って失敗している監督もいると思うので「北野武」というバイブスがかかっていると自覚してるのでFilmarksでスコアを高くつけるのは憚られた。
まあ自分は好きって理由で評価を高くするのは健全だけど、ここまで荒唐無稽だとなぁ。荒唐無稽だからこそ最後の壊れてるって言葉が響くのだけど。
最後のテロップはメタ的でクレヨンしんちゃん嵐を呼ぶ夕陽のカスカベボーイズを思い出した。絶対無関係だけど。