原恵一の百日紅は評価されなさすぎ!いい話なのに!
ネタバレ回避で自分のFilmarksのコメントを転記させてもらいます!
この映画で何かを読み取っている建設的なレビューが少ないので個人的見解をレビューします。
記憶は少し曖昧だけど自分が観た当時の感想を思い出しながら記します。
主人公のお栄さんはさすがに北斎の娘で絵を描く技術はピカイチ。
作中で北斎とお栄さんは物の怪をみることが出来るくらい感性も優れた人。
しかしどうしてもお栄さんは画家として軸となる作家性、パーソナリティが不足していた。
それもそのはずでお栄さんは父親の代筆や手伝いに終始していてしかも父親は極めて個性的で誰もが認める天才。
その事で日々シコリを胸に秘めながら日々を暮らす。
その間下手な絵だとバカにしてた人物までそれがその作家性と認められ心中穏やかではない。
ではこのお栄さんは作中でどうやって自分の絵を見つけたのか。北斎がしなくてお栄さんがしてた事は何か。
クライマックスで悲劇と共にお栄さんは自分を見つけ自分の作家としての軸を掴む。
お栄さんの自己肯定や自己実現に目を向けるとコレは江戸の小話のオムニバス的な話ではなく一本の軸がある事に気づく。
僕はこのクライマックス、お栄さんが絵を描くシーンは痺れたし素晴らしい作品と感じたけどなぁ。
意外と評価が低いことに残念。