ダンケルク初見の感想
正直こんな記事を書くのは少し怖いけど素直に記そうと思う。
まずノーラン監督についての僕の最初の印象はとても悪かった。メメントはおそらく僕が観た映画で一番寝て観てを繰り返した映画だ。
と、言うのも漫画や小説などによくある最初の奇抜な設定をいかにもドヤ顔で世に出した様な作品だったから。そう言う作品は漫画でもアニメでも沢山ある。そしてしばしばちゃんとヒットしたりする。
そして世界観設定が勝負の作品だと思い世間との評価との差を感じながら実はノーラン監督作品は観続けていた。(と、言うより話題性の強い監督なので後になって知る事が多い)
メメント〜インセプションまでは僕はあまり優れた話とは思えず映像のカッコ良さはある程度理解しながら冷めた視線で見ていた。
でも少しずつドラマ性が重厚になって行っているのを意識はしていましたがインターステラーは完全にやられました。
登場人物の心情や背景、ドラマ性が重厚になって更に昔からの世界観だけが前に出るでは無く調和がとれて更にかなり尖った作品でした。
そしてダンケルクは更に人物を大事に、丁寧に描いてダンケルク大撤退という奇跡を描き切っていました。
湯浅監督が夜告げるルーのうたを「一人一人の力が集まって1つの奇跡を起こす話」というような事をインタビューで答えていましたが、正にダンケルクはそんな話。
だからこそ時間軸とその場にいた奇跡を起こした一人一人をピックアップして1つの奇跡を描く手法は見事。
鉄道で新聞を読むシーンとか狙いすぎやろー!とか言いながら号泣。燃料切れのファリスが空から引きのアングルでゆっくり滑空するシーンで号泣。
批判を恐れずに言うと何隻もの漁船を視界に捉えた時に何が見えるかと言う質問に「祖国だ」(故郷だったかな?)はちょっとカッコつけすぎて違和感があった…。
けどそんなコマケェことはいいんだよ!
クリストファー・ノーランこれからの作品も楽しみです!